2018年5月1日

175 タコと格闘!

私は自他共に認める蛸好きで、お刺身、唐揚げ、煮物、酢の物、カルパッチョ、マリネ…と、飲み屋や料理屋で頼まないことはない、と言っていいくらいだ。たまに頼まなかったりすると、同行した若いスタッフが気をきかせて「頼まなくていいんですか?」なんて言ってくれたりして、その気遣いに応えて結局は食すことになるのだった。
そんな私が蛸の扱いに難渋することとなった。源氏物語の講読会の仲間達が、定年退職して今は天草に帰郷している友人を訪ねる旅に出て、そのお土産に蛸の干物を送ってくれたのだ。食べることは好きだが料理が得意とは言えない私を心配してか、友人のHがこの蛸の料理の仕方を手ほどきしてくれる。水で戻すのは一晩、いや一昼夜ほどいる、いや炙って裂いてからが良い、水と酒に漬けろ。と何度もメールと電話でご教授たまわる。大層な蛸なんだなあ。もう一人の留守番組で蛸を送ってもらったSは料理が得意なので、流石にそれはないと思ったらメールも電話もあったそうで、二人で「スゴイ蛸なんだねえ」と苦笑。おまけにSは佐島のセカンドハウスに居て、「西の明石、東の佐島といってここは蛸の名産地なのよね」と、更に苦笑い。
有明蛸街道と言って、この天草あたりの蛸も相当な物らしいが、まず折りたたんだ物を広げてみてタコ入道様のそのお姿にビックリ!頭の形を整える竹が口みたいだしうっすらと眼窩のようなへこみもある。ヒェー、コワ~イ!早く食べちゃおう!炙ると柔らかくなると言われたのにそれを忘れて、まず料理バサミで切り分ける。硬くて手が痛い!水と酒に浸し、一昼夜、一昼夜、と唱えて待ち、柔らかくなった蛸を食べやすい大きさに切って、調味料を入れて炊飯、蛸飯の出来上がり!
今日の昼食に職場のスタッフに食べてもらう。お世辞でも「美味しい」と言ってくれたのは嬉しい。歯ごたえがあり、味も濃くて美味しい蛸ではあった。でも、作ってもらって食べるのがやっぱり一番かな。