今日から「プレミアムフライデー」が始まり、マスコミも盛んに取り上げていた。働き方改革、消費増大を狙って経済産業省が提唱し官民一体となって推し進めているらしい。過剰労働を避けつつ、早く終わるなり休みになった金曜日にどこかで出かけてお金を落とすという算段のようである。このプレミアムフライデーで空いた時間に何か舞台や映画でも観ようか、旅行にでも行こうか、買い物でもしようか…、そういうコトにお金を使ってもらうんだとお上は言うだのだろうが、それ程単純なことでは無いような気がする。場当たり的だと思うのは私だけだろうか。
我々のようなアート、エンターティメント関係の仕事は人が休みの時に催しを開くので、サービスを提供する側ということになるだろうか。しかし、少なくとも私の回りではこのフライデーの盛り上がりは一つとしてない。劇場にお客さまを呼ぶ際に「時間が余ったら」という誘いの言葉はないからだ。人を呼ぶには面白いと思うことをやるしかないのである。
働き方改革といえば、事務局に新しいスタッフが来てくれることになったが、このHさんは1歳8ヶ月の男児付きである。このところ子連れ通勤者が続いている。殊更に子連れ通勤を推進している訳ではないが、こちらの条件がこの業界の仕事の経験者で週2、3回位来てくれる人で、このくらいの時給でというのに合致するのは、こういった小さい子を持つ母親くらいになってしまうのかもしれない。まだ常勤では働けないが、少しづつ働き始めたいという希望がある年齢でもある。
先日まで来てくれていたイヤシ部長のサツキちゃんが来なくなって、スタッフが「サツキちゃんロス」に陥っていたところにこのチビちゃんシュン君がまた皆の心を和ましてくれることになった。早速二代目イヤシ部長に任命された。
事務局で会議など重要な事がある時はシュン君を置いてきてもらわなくてはいけないが、幸いなことに近くに実家がありHさんのお母さんに預かってもらえるとのことであり安心だ。保育所付きの大企業からは鼻で笑われるような改革だろうが、働き方改革はこういった形でも出来るのだ。