2014年3月9日

11 子どものための日本文化教室

昨日は「子どものための日本文化教室」第9期の修了式が無事に終り、安堵している。この教室は私の最も大切にしている仕事の一つでもあり、私自身学ぶことも多い。
主催である伝統芸術振興会の専門が能楽ということもあり、能楽を中心として、茶道、三味線長唄、文様等の日本文化の一流の講師を招いて少人数制で行っている、かなり贅沢な教室だ。事業としては効率が悪いが、しっかりと丁寧に伝えるということでは少人数制をとるしかないのだ。人数が少ないので色々な意味で密度が濃く、あらゆる感覚の成長期にある子どもたちの変化が細やかに分かり、本当に貴重な一時を一緒に過ごさせてもらっているのだなあという感慨も深い。子どもたちの一年の成長ぶりには目を見張るものがあり、子どもから教えられることも多い。

国際化が進む中、また7年後の東京オリンピック開催を見越して、英語教育の強化が叫ばれているが、手段としての英語を身につけるばかりではなく、その伝える中身が大事ではないだろうか。自国の文化を知り、広く他国の人々に伝えていくことが重要だ。
日本には豊かな四季が育んだ素晴らしい文化があり、季節の移ろいを楽しむ日本人の感性がつくりあげた日本人らしいふるまいがある。3年前の東日本大震災では、被災者の秩序立った言動が世界の人々を驚かせた。そうした静けさをたたえた佇まいは、我が国固有の文化が基にあるからに違いない。

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