2017年11月5日

157 秋の贈物

先日、誕生日プレゼントに素敵な贈物をもらった。
「子どものための日本文化教室」に5年も通ってくれている7歳のサキヨちゃんからだ。彼女の母親のヨシカさんは結婚前は優秀なスタッフとして私の舞台を手伝ってくれた。そのご縁で私の強引な誘いにも拘わらず気持ち良く二人のお子さんを教室に通わせてくれている。お兄ちゃんは中学生になり文化教室には通っていないが、折々の催しには元気な顔を見せてくれている。そのお兄ちゃんの好物でもある「椎の実」を今回はプレゼントしてもらったのだ。
実はこの歳にして椎の実を食すのは生まれて初めての経験だが、とても美味だった。栗のような、ピスタチオのような、香ばしくて美味しい木の実だ。ヨシカさんの実家の庭に椎の木があり、孫が秋を楽しみしているので木を伐れないとお祖母ちゃんは言っているという。とても良い話だ。
手作りが上手な母娘がきれいに作ってくれた箱入りの贈物。どこにも売っていない世界で唯一の物。心から嬉しい。
私のワガママを知っている母親は「消え物ですよ」と半分笑いながら、箱を差し出す。いえいえ、形が残る物だって嬉しい。小さな女の子が心を込めて手作りしてくれた物だもの、去年のネックレスもちゃんと取ってありますよ。