朝一番ベッドの中でつけたラジオから、KatyPerryの「Birthday」が流れる。偶然とは言えあまりにもタイムリーで、Katyのソフトボイス「happy birthday」に文字通り、ハッピーな気持ちで目覚める。パソコンに電源を入れるとここにも誕生日を祝うイラストが…そして、facebookには、沢山の人からお祝いメールが来ている。自分の誕生日も忘れかねない(忘れたい?)歳になったが、世間が忘れさせてくれない。有難いのか、どうか…
まずはせめてと思いつき、疲れ切った自分の身体へのプレゼントとして、「MRT恵比寿」へ仙骨の調整に行く。
午後から出かけた「石橋幸コンサート」のリハーサル会場では、アコーディオンの後藤ミホコさんから拍手で迎えられ、彼女には私の大好きな「こけし屋」のレーズンパイをプレゼントしてもらう。
21日の本番が迫っているので、メンバーとは連日顔を合わせていて、石橋幸とコントラバスの河崎純君とギターの小沢あき君からは、前日に「happy birthday to you」の演奏をプレゼントしてもらった。プロのミュージシャンの生演奏で一人貸し切り状態で、贅沢この上ない。
今年は、誕生日が近い頃から何故か「門松は冥土の旅の一里塚」の一休の狂歌が、頭にちらついていた。昔は大晦日に歳をとったので、正月は誕生日でもある。この歌を若い頃は、老人の悲哀の気持ちが込められた歌と思っていたが、歳をとった今はそうネガティブな句ではないと思うようになった。一歩一歩あの世に近づき、残り少なくなって行く日々をどう生きるかを考えるのは悪くはない。大事な時を自分の身体と心を楽しませることだけに使いたい、と思うのは幸せなことだ。暇を持て余すヒマはない。「お楽しみはこれからだ」なのだ。時が永遠とも思えた若い頃には思いもしなかったことで、今は一時一時が大切だ。これからは更にそうなることだろう。
と言いながら、これからも毎日を忙殺されて過ごすことにそう変わりはないだろうが、誕生日という節目にそう考え、感慨にふけるのも誕生日の意義なのかもしれない。