体調が悪くなり始めた2年前くらいに、カウンセラーから「鰻が良い」と勧められた。
鰻は好きな割にはそうは食べない。月一でも、何なら週一でも、デパートの売り物でも、沢山食べて。と言われ、治療の帰りにはデパートの食品売り場で買ってきたのを食べていたものだ。時々はお店にも出向いて、この2年程、こんなに鰻を食べたのは初めてだ。好きな物で良かった。
そこへ、能楽師のO師登場。以前に一度「十句観音経」を教えてくれた人として書かせてもらった人だ。美味しい物好きで、かなりのワインコレクターでもあり、私と事務局のスタッフのKは時々お相伴にあずかっている。話題も豊富で一緒に食事していてもとても楽しい。お店もよくご存じでその店の料理に合わせたワインを数日前に預けておくという念の入れようだ。イタリアンとか中華とか。鰻の場合はワイン無しだが、このところは鰻屋へ行くことがが多く、鰻仲間という感じ。
私もそれなりにお店は知っているが、O師の幅広いこと!新しい所も知りたいのでO師に任せているがいつも外れが無い。今回は横浜大倉山のお店だ。そもそも大倉山なんて降りたことも無かった。店も駅から離れていて知る人ぞ知るという風情だ。目の前で割いて焼いてもらった鰻の美味しいこと!肉厚でふっくらと柔らかい。下の御飯がチラッとも見えない程、縦に並べてびっしり。都心の有名店だったら倍はするだろうお値段にもお得感。同行のKも「遠出した甲斐がありました」と納得。思い込みだと言う人がいるけれど、やっぱり鰻を食べた翌日はとっても元気だ。