それにしても何という暑さだろう。33度34度があたり前のように続いている。今更ながらだが、もう日本の気候は完全に変わってしまった。夏が長くなりもう何年も春と秋が無い。「四季が育む日本人の感性」なんてものは養われようもないから、老若男女問わず皆繊細さが失われイライラとして世知辛くなってしまった。大きな災害も増えた。熱帯、亜熱帯に生息する毒虫も蠢き出した。気候の乱れは日本に限らず世界規模で起きており、これは地球温暖化の影響に他ならない。
対策が急がれるこの時期に、トランプ政権はパリ協定を離脱して、アメリカの良識人からも批判を浴びている。かと言って、日本も含めて他の国が目を見張る程の対策を立てているふうでも無い。災害が起きた時に泥縄式対処はするが、災害そのものが起きないようにする為の本質的問題には向き合っていないように見える。
そんな状況の中で更に失望感を味わうのは、この季節に電車に乗った時だ。異常に寒い!冷房のきかせ過ぎなのは明らかだ。先日も地下鉄に乗った時にあまりの寒さにショールをかけたが、隣の女性もカーディガンをはおっている。快適な温度なのであればまだしも、とにかく寒いのだ。この無駄遣いにいつも失望感と喪失感を覚える。そこへ追い打ちをかけるようなアナウンスが入る。「車内が涼しく感じる方は弱冷房車へお移り下さい」だと!「涼しく」感じるではなく「寒く」だろ!それに、なんという本末転倒だろう。乗客サービスのつもりかもしれないが、こう寒くてはちっともサービスになっていないではないか。電車といえば毎日何百万人と利用する機関だ。その大規模な機関が、過剰な冷房を止めて快適な温度にするだけでもどのくらいの節電になることだろう。
ああ、またサムイ季節がやって来たなあという所以である。
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今日のロシア・ウランウデ |