2016年6月20日

107 第22回能楽座自主公演

今日は、能楽座自主公演のチケット販売開始だった。
例年のように売り出し初日には電話が殺到するが、今日は今までに比べて勢いが無かった。
能楽座の座員には重鎮も多く、近頃は亡くなる方もあり寂しい限りである。お客様の高齢化と相まって、入場者も減少気味だ。これは能楽界全体の課題でもある。

チラシの図案は文様作家の樹下龍児先生に描いて頂いているが、手描きならではの味わいがあり美しい。今年もお三人を偲ぶ会ということで、暗くならないようにきれいにしたかったと樹下先生はおっしゃる。
このきれいなチラシを一枚でも多く配り、一人でも多く能楽堂に足を運んで頂きたいものだと思う。






2016年6月10日

106 NY在住のアーチスト / Mayumi Takagi

30年来の友人、高木真弓さんがアーチストビザの更新の為に帰国した。会うのは2年前のNY以来だ。この人ほど歳を取らない女性を私は他に知らない。本当に自然体で若い。
NYでアーチストをしていると聞くと、自由に生きているんだろうなあと誰もが思うだろうが、彼女は、若い頃は家族の為に働いたなかなかの苦労人だ。だが、苦労の跡はみじんもなく、とってもキュートで魅力的な人だ。NY生活ももう25年だが「1年くらいのつもりだったのよね」と、いつも言う。NYに行ってからの彼女は、まさに水を得た魚のごとく、生き生きと自由で元気になったようだ。そして、40歳を過ぎて本当にやりたいことに出会えて、今日の活躍である。誰もが出来ることではない。私には到底同じことは出来ず、勿論、表現力も無いのだから仕方がないが、せめて心から応援するばかりである。
彼女の代表作 ‟The Red Thread” は、私も大好きな作品で、今回やっと手に入れることが出来た。彼女が手ずからはるばるNYから運んで来てくれたのだ。
「赤い糸」の関係は、通常は男女の仲か母子の縁を指すが、ひょんなことで知り合って長きに渡ってつき合うことになった高木さんとの関係は、赤い糸にも似た不思議な縁としか思えず、私はこのタイトルにも大変惹かれるのだ。これからは、この作品を近くに置いて楽しめるのが嬉しい。