コロナ禍も少し落ち着いたと判断したのか帰省が許され、一年振りに長野の病院に通い出した。今のところは二ヶ月に一回。偶然にも妹もこのクリニックに通っていたので、一緒に行ってくれて何くれと世話をしてもらえるので助かっている。
主治医の水嶋先生は西洋医学と東洋医学を両立させながら、患者中心の医療をしている人間性に溢れた医者だ。コロコロと太めの身体に細くてちっちゃな目。見かけ通り優しい。だが実はその可愛らしい目で鋭い観察をしているのだ!
患者の顔も見ない、会話無しの今時の医者は見習うべき所が大だろう。
故郷は心休まる。老後は帰郷することに決めたのは五年前ぐらいだろうか…
病気が進むにつれてその気持ちは高まる。
冬の寒さを考えるとめげそうだが、今の季節は最高だ!東京並みの三十度超えの気温を聞くと、異常気象を実感するばかりだが、湿度が低いので風は爽やかだ。何と言っても、避暑地、療養地と喧伝された土地柄だ。夏は最高!
一時間に一回しか通らない小海線に出会う。ハイブリット車の新しい車体が夏の風景に映える。田植えを終えた田圃の青々とした美しさ!空の青、雲の白さの輝き!
空気が美味しい!
きっと病気も治るに違いない。