能楽座の自主公演も無事に終わった。このコロナ禍での公演はどの団体も苦労している。劇場でのクラスター発生も何件かあった。無事に終わったものの、今後一ヶ月の間に感染者が出なかったという結果を見てやっと終了だ。当日売りで入った方のお名前と電話番号を聞き、チェックシートの束に加える。事務局からお買い上げのお客様は連絡が取れる。出演者は楽屋口で体温を測り消毒して、やはりチェックシートに加える。玄関も楽屋口も入口を一つに絞り、鼠一匹も逃さないという体である。今後このチェックシートが役に立たないことを祈るばかりだ。国立能楽堂もスタッフの数を増やして臨んでいる。受付はロビーの奥に設置、アクリル板越しの対応でお互いマスクも付けているので、聞こえ難くて何度も聞き直し。「疲れました~」とはスタッフの弁。
入場者数は250名。この状況の中でよく入ったと言ってくれる人もいるが、キャパの半分以下とは寂しい。開演直前にモニターで客席を確認するが、スカスカの客席が寒々しい。でも、休演の憂き目も見ず、公演が出来てお客様も足を運んでくれたのには感謝の念ばかりだ。
これだけ対策をしているのだから感染者が出ずに、一ヶ月後には心から清々したいものだ。

