ジリジリジリジリ~~と大きな非常ベルの音が鳴り響いたのは、朝の8時半くらいだろうか…びっくりした私は廊下に飛び出た。どうやら隣のマンションのベルらしい。凄まじい音が鳴り響いている。結構長く鳴っているのでドキドキしながら様子を見ていたが、誰一人出てこない。と、二軒隣のお兄ちゃんが出しなに「あー、びっくりしたあー」と言う。ベルの音に驚いたのではなく、ドアを出たとたんに私が立っていたからなのだ…「スゴイ音よね。隣みたいだけど大丈夫かしら?」と聞く私に「ハァー」と気の無い返事。関心がなさそうに出かけって行ったのだった。通りがかりの人が不審な顔をして隣のマンションを見上げたりはするが、立ち止まる人はいない。
二つのマンションを合わせれば100世帯はあるだろうに、廊下にもベランダにも人っ子一人出ない。こんな現象に驚くのは私だけ?
ボタンの押し間違いということも結構ある話ではあるが、そうと決まった訳でもないのに、あの音を聞いて心配そうに顔を出す人もいないのには本当に驚いた。何の為の非常ベルなんだ!?とも思う。本当だったらどうするんだ!?
様々な問題で現代人の無関心が取り沙汰されるが、こんな身近なところでも気づかされるのだった。勿論、今朝のベルはやがて止まったが、原因は分からない。
朝の8時に非常ベル鳴り響いても誰も出て来ない!
