2015年1月31日

50 本の処分-2

今日は嬉しい嬉しい完全OFF日。1月12日以来の休みだ。1月もろくに休めなかった。今日は1月中にするはずだった本の整理をしたが、予定のほんの一部しか出来なかった。
本が増える理由には色々あるが、まず図書館に行く時間が無いこと、仕事柄、贈呈本が多いことと資料が必要なこと等があげられる。その上に完読しないと処分が出来ない性分である。本は床にアミーバーのように広がっていって、せっかく大きな本棚を2台処分した意味が無い。
確かめてみると、多くは読み切っていないという理由だけで取っておいていたようだ。贈呈本には読後の感想を述べなくてはいけないし、本は途中のままというのはどうも気になる。

だが、ふと白洲正子の言葉を思い出した。晩年のエッセーだったと思うが、本は大概5、6行を読めば良し悪しは分かるし、舞台でも登場した役者の立ち具合で分かるものだと。面白くないと分かって長々と最後までつき合う程、老い先は長くないし時間の無駄だとさっぱりしたものだった。私は勿論、白洲正子ほどの目利きでは無いが、これは真理である。稀に若い頃つまらなかった本がこの齢で面白く感じることもあるが、大概は読み進めない物はつまらない物だ。例え世評が素晴らしい本だとしても、つっかえる物は自分には合わなくて、大事な時間を夢中で過ごさせてくれる物では無いのだ。どんなに時間が無くても、面白い本はあっと言う間に読んでしまうではないか!
その手で処分しようと思う。最初の2、3ページ(白洲のように5、6行で分かるような達人では無い)を読むと、読まなくてよい本かどうか判断がつく。(ような気がする)
部屋の中はぽかぽかと暖かい冬の日差しの一日、お茶を飲んだりしながら本の整理。都合40冊ほどか…トランクにに入れて最後に携える本を厳選するまでまだまだ道は遠い。思ったより進まなかったけれど、こんな休日が最高なのだ。

2015年1月25日

49 〇


今日は、「子どものための日本文化教室」茶道(講師・岩田宗冨先生)だった。私達大人が考えるほど、子ども達は難しいものが苦手では無い。少しくらい難しいことの方が集中力を増すらしく、じっと静かに向き合っている。子どもには色々と教えられることが多い。
明日は合同読書会「漱石を読む」『草枕』。まだ最後まで読んでないが、こうやって改めて読んでみると、素晴らしい芸術論が散りばめられていて大変な名著である。

2015年1月16日

48 〇


明日は、「子どものための日本文化教室」大鼓を打つ、講師・柿原弘和先生。
明後日は、歌舞伎ワークショップ「南総里見八犬伝」国立劇場。長大な物語に仕掛けも色々あり、菊五郎、菊之助と好きな役者を観るのが楽しみだ。

2015年1月8日

47 2015年正月

新しい年が始まった。切れ目の無い時の流れの連続線上に新年があるにしても、気持ちが改まるのはとても良いことだ。
元旦は一人でのんびり過ごして、一年の計画、目標などにゆるゆると頭を巡らす。もうこの歳になると「一年の計は元旦にあり!」なんて気張っても、予定通りいかないことはよく分かっているので、欲はかかない。我が命題である「トランクひとつ」への片付けも滞っている。予定では10月に秋春物、11月に冬物、12月にコート類の衣類を整理するつもりだった。近々3月には、冬物をクリーニング保管に出すことになるので、その際にすることに決めた。1月にはせめて、アミーバーのように増えてゆく本を何とか減らそうと思う。
2日は、長野に帰省。特養から母を連れ出し、実家で新年会。年長は母の89才から年少はついこの間産まれたばかりの又姪まで総勢21人。今年はこの又姪の他に義理の姪も一人増えた。未婚の姪や甥もまだいるので、これから我がファミリーは人数が増える時期であろう。ずっと大家族で過ごしてきた母は久しぶりに賑やかな集まりが嬉しいらしく、分かっているのかどうなのか分からないがニコニコとしている。それで充分だ。みんなも笑い合って、酔っ払って(それは私だが)、これを幸せと言わずして何が幸せなのだろうと思う。とても有難いことだ。
翌日3日の最終新幹線で京都経由、伊勢参りに。大津で仲間と合流して車で伊勢に向かい、深夜2時に到着。一息ついて2時半より月讀宮からお参りを始める。この時間が大事なのだそうだ。朧月夜の柔かい光につつまれた深閑とした森の中の宮でのお参りは清々しく、とても身が引き締まる。次に五十鈴川を渡って内宮のお参りへ行く。こちらは早朝にも拘わらず熱心な参拝者が多い。まだ暗い内に伊勢神宮の参拝をするのは初めてだが、とても重々しく厳粛であった。
気も引き締まったお参りの後は、朝食に名物の手こね寿司、赤福の善哉を頂く。冷え切った身体に熱々の善哉が沁みる。お参り中は寒さなど感じることなど無かったのだが、この時期の日の出前である。さすがに冷えきっていた。
帰りはまた大津、京都経由で帰京。京都駅で夕食用の京弁当と生八つ橋を買い、帰路へ。4日ともあり新幹線は凄い混み具合なので、名古屋で降りて名古屋発こだまに乗り換え3時間かけゆっくり座って眠って帰って来た。急ぐことは無いのだ。そんな気持ちにさせてくれるお参りであった。